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2016年8月5日金曜日

ジッパーというディテール

8月に入り、本格的な夏到来といった感じですが、皆さんは
いかがおすごしでしょうか。
今年の夏は特に何もする事なく終わりそうです…。

夏とは全く関係のないテーマで今回も更新していきます。
普段から誰もが自然と使っているジッパー(ファスナー)。
ジッパーブランドで現存している会社は約16社。
真っ先に思いつくジッパーブランドと言えば、"YKK"ではないでしょうか。

日本が誇るジッパーメーカーで世界シェアは約20%だとか…。
(ラグジュアリーブランドも使うほどの信頼されたジップブランドだからね。)



先ずは、ざっくりとジッパーの歴史から書いていきます。

ジッパーの歴史(超簡素Ver.)

ジッパーが誕生したのは、1891年のアメリカ。ホイットコム・ジャドソン(Whitcomb.L.Judson) という人物が、毎回靴ひもを結ぶのが面倒!!という理由から
開発したのがジッパー誕生のきっかけ。

その後、幾度か改良され、1905年にホイットコムさんが現在のジッパーの形を
完成させたそう。
そこからも改良に改良を重ね、1917年”ホックレスNo.4”が完成。
1926年Lee社が衣類で初めてジッパーを採用。
ボタン式の”101B”に加え”101Z”の誕生。(Bはボタンの略、Zはジッパーの略。)

1931年には、アメリカ軍が正式導入し、フライトジャケット”A-2”が誕生。

ちなみにLevi'sがジーンズにジッパーを取り入れたのは、1954年のこと。
”501ZXX"こちらは、Levi'sは西海岸がそれまでメインとして販売を行っていた
のですが、販売領域拡大の為に、Levi'sがジッパーモデルを導入。
この”501ZXX”を作るのにも相当な労力が掛かったそうです。
(ジーンズを洗った際に縮みが生じ、ジップ破損etc...)

デニムの細かいことを書き出すと長くなるので止めておきます笑

とまぁ…かなり簡素にまとめると、ジッパーの歴史はこんな感じです笑

古着を買ってた事がある人なら、一度は見たことがあるであろう"TARON"っていう
ジッパーブランド。
1910年頃から"HOOKLESS"社という名でジップ産業に参入。

1937年TARON社に社名変更
TARONのジッパーをいくつかご紹介します。

扇タイプ

社名変更直後から使われている通称”デコタロン”
スライダー部分にアールデコ調の刻印が入ることからこう呼ばれてます。
(初めて”デコタロン”って呼び名を聞いた若かりし頃は、似ても似つかない”おでこ”を
イメージしてしまいました…。)

バータイプ
30年代頃の古着だと、この型が一番見かけることが多いと思います。
(気のせいかちょっと薄い印象)

ベルタイプ
まんまですね。
開閉の際、持ち手の穴がちょっと痛いです。(個人的感想)

50年代〜 バータイプ

TARON社になってからリリースされていたバータイプより少し長くなっているのが特徴。
こちらは70年代頃まで採用。

60年代〜五角形タイプ

扇形の変化系。
シャツジャケットとかでよく見かける気がします。


五角形タイプ(大)

アールデコ調デザインが施され、存在感抜群。
レザーアイテムや、ウールアウターでよく見ます!

涙タロン

画像でもお分かりいただけるかと思いますが、レザーアイテムのポケット部分や
シャツジャケットのポケットによく見かけます。
ただ、壊れやすいらしく、紛失している場合も多々あり。

42タロン
60年代に正式採用された42タロン。ジッパーの性能も格段に上がり、壊れにくい
ジッパー。
60年代以降のパンツや、小物にもよく見かけます。


ジッパーと一言に言っても奥深すぎるのでVintageジッパーの中でもかなりメジャーな
ブランドをピックし代表的なものをご紹介しました。
(追求しだすと、間違いなくブログの終わりが見えない。)
他にも紹介すべきディテールがたくさん有りますが、それはジッパーに興味を抱いたら
ご自身で探してみてください。

それでは今日はこの辺で…