更新が大分遅れていましました…。
言い訳は…書くのがめんどくさいので飛ばします笑
さてさて、今回はまた靴です。
僕の中で世界最高峰のJHON LOBBです。
本国でビスポークして3〜5年は掛かると言われているJHON LOBBデス。
ため息がでるほどかっこいいJHON LOBBです。
妖美であり華やかなレッドソールといえばルブタン。
優しさに包まれたような山吹色(ほぼ黄色か)の箱といえばロブ
んーーーーー。本題に入ろう。
ジョン・ロブは1829年英国コーンウォール州の農家の家に生まれます。
ジョン・ロブが12歳の時、ロバから落ち足を骨折。その後の始末が甘かったために、生涯片足が不自由となります。
実家の農作業を手伝う事が困難となったジョン・ロブは、地元の靴職人に弟子入りする事を
決意。
ジョン・ロブと靴との相性がよほど良かったのか、たちまち師事していた親方に負けぬほどの
腕前を身につけ、地元でも有名な靴職人となります。
1851年、ジョン・ロブが21歳の時、世界初となる万博博覧会がロンドンのハイドパークで開催。
このイベントが開催されていた当時のイギリスは、産業資本主義の絶頂期であり、この博覧会を目の当たりにした青年ジョン・ロブは、世界に旅立ちたい。という目標を掲げます。
その後すぐに地元であるコーンウォールからイギリスの首都ロンドンを目指す事を決意。
その目的は、当時ロンドン一と言われていたセント・ジェイムズ街のシューメイカー”トマス”
に弟子入りすることでした。
ロンドンに到着し、ジョン・ロブは、”トマス”のもとを訪れ、弟子入りを願うもあっさりと
断られます。
色々と考えた結果、当時ゴールド・ラッシュに沸いていたオーストラリアに渡り、人生の転換をはかります。
オーストラリアに渡ったジョン・ロブは靴作りにおいて絶対的な自信を持っていたので、
金鉱堀りの男たちに向けて屈強なブーツを作り始めます。
オーストラリアに渡り手がけていたブーツはたちまち大当たり!
靴の頑丈さはもちろん。頭の切れるジョン・ロブは、一風変わった細工をブーツに施します。
それは、”金魂を隠せるように中空化にしたヒール”でした。
この時代にこういった仕掛けが施されたブーツなど当然、他には無かったでしょう。
ジョン・ロブの秀才な発想に功をきたし1858年、シドニーにて”JHON LOBB"初となるショップをオープンさせます。
その後、ロンドンに戻った彼は、完成度の高い靴を作ることに没頭し、1862年長年研究して完成
した作品のいくつかを英国万国博覧会に飾ると何と金賞を受賞。
翌年の1863年に、当時の英国皇太子に万国博覧会にて金賞を受賞したブーツを献上。
そのブーツの品質の高さを認められ、王室御用達の靴職人へと任命。(ジョン・ロブが34歳の時)
1866年にロンドンのリージェントストリート296番地に第1号店を創設。
一流のブーツ職人の地位を築きあげたジョン・ロブの噂を聞きつけた上流階級の人々が
次々に訪れ、ビスポーク受注者が殺到。
その後1895年ジョン・ロブが66歳の時、ロンドンにて没しますが、ロンドンでの成功を収め、
2代目の”WILLIAM LOBB"により1902年にパリ第一号店を出店。より幅広く世界にその名を轟かすことができました。
ちなみに、JHON LOBBの中で、不朽の名作と言われているWILLIAMやLOPEZを作ったのも、2代目ウィリアム・ロブが考案したモデルです。
ちなみに名作モデル”WILLIAM”は、元々ビスポークから誕生したモデルで、
当時の英国ウィンザー公(エドワード8世)が自身の誂え靴としてオリジナルモンク
ストラップをJHON LOBBにて依頼。当主であるウィリアム・ロブ自ら手掛ることに。
ウィンザー公の希望を基に、飛行士の靴をベースにサドル部分に2つのバックルを固定させるダブルモンクストラップスタイルを用いました。
このバックルは小ぶりでスマートなデザインとし完成させたの靴がウィリアム。
その後ダブルモンクは、これまでの常識を覆し、新たなるスタイルの靴として一気に
有名になったモデル。としての物語がある偉大なる靴です。
1950年に誕生したLOPEZ。
JHON LOBBの中でも一足は持っておきたいローファー。
他ブランドではどうしても無骨になりがちなモカ部分をJHON LOBBの職人達はシャープに仕上げ、上品な佇まいのローファーに仕上げてしまうのです。
1976年、ジョンロブはエルメスグループの傘下となり、ロンドンのビスポーク専門店John Lobb Ltd.だけは一族の手に残り、現在も独自に活動を続けています。
(ちなみにエルメスは、消滅させてはならない。保護すべきである職人技術をエルメスグループに参入し、職人育成活動に励んでいるようです。)
それまで、限られた特権階級の人にしかビスポークを手がけていなかったようですが、1982年から既製靴を手掛け始めました。
では、なぜここまで綺麗な仕上げが出来るのか。
それは、創始者であるJHON LOBBが研究し、考案した190という工程から一足の靴が作られるからです。
現在では、機械の発達も進み効率よく生産ができる時代になりましたが、JHON LOBBでは、創業当時と変わらぬ製法、工程で職人さん達が手掛けているそうです。(ビスポークに関しては手作業で)
そして、顧客一人一人の足型は100年経過しても捨てられることがないといわれています。
いつの時代も顧客一人一人を大切にし、どれだけ便利な世の中になっても機械に頼らず
昔からの製法を守り続けている姿勢。これは本当にすごいと思います。
名声があるブランドであればあるほど、コストを下げて大量生産しリリース。その効果で会社の利益も上がる。という単純なシステムが現在の世間一般的な流れですが…
”JHON LOBB”はそういうことではない。質実剛健であり、顧客の満足を優先したものつくりをしている。
こういった姿勢のブランドは他にあるでしょうか?僕が思うに、指折り数えるほどしか無いのが事実だと思います。
材料費が上がる為に止むを得ず、販売価格上げるか、品質を下げて製法を変えてでも、今の販売価格を維持するのか。企業にとっては最大の悩みだと思います。
けれども品質を下げず、製法も変えず。販売価格は上がれど、納得のいく品を提供したい。そういった心意気や思い切りは本当にかっこいいと思います。(前々回の記事:CHROME HEARTS然り)
革靴ブランドで素敵なブランドは数あれど、これから先もこの職人魂が無くならない限り、JHON LOBBが革靴界の最高峰ではないかと。僕は思います。
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